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池田屋酒店の考え方
池田屋酒店が考えるお酒とは、生活の中にあるお酒です。夕餉のひととき、家族と、または親しい人達と過ごす時間に、いろどりを添えてくれるようなお酒を提供したいと思っています。
そのため、いたずらに高価なものではなく、かといって工業製品のようにコストばかりを考えて造られたお酒でもなく、顔の見える造り手から、素性の分かっているお酒を扱っていきたいと思っています。
ですので、当店で扱うお酒は、全て造り手の顔を知っているものばかりです。
当店では、新しいお酒を扱う場合は、まず酒蔵へ出向き、造り手と話し合い、お互い信頼関係を築いた上で取引をします。
お酒の味わいは、同じ蔵であっても毎年違いますから、新酒が出来た場合は、全て試飲をし、その上で納得できるものを仕入れています。
ですので、毎年々酒蔵のお酒を扱うとは限りませんし、同じ銘柄のお酒を扱うとも限りません。
当店では、お客様に対して、値段以上の高品質なお酒を提供したいと考えています。
ですので、まず自分自身で試飲して納得できる品質と価格であると判断した場合に、当店の商品として扱います。
有名無名を問わず、自分自身で納得できるお酒だけを扱いますので、プレミアムのついたようなお酒は扱っておりません。
また、当店で扱うお酒の大多数は大量には造られていませんし、造れません。そのため、大量に仕入れることも出来ません。
しかし、大量に造ってほしいとも思っていません。量より質を優先してほしいからです。
ですから、当店で扱っているお酒は、どれも自信を持っておすすめできるものばかりです。
できることなら、これらのお酒が、お客様の生活にいろどりを添え、潤いを与えてくれる存在であって欲しいと思っています。
追伸
池田屋酒店で選ぶお酒は、全て純米酒です。そして、お燗にして更においしくなるようなタイプのものを選んでいます。
ですから、香りばかりが強いようなお酒や、冷蔵庫でキンキンに冷やしておいしいようなお酒はありません。
その手のお酒は他の酒屋さんで扱ってらっしゃいますので、そちらへお尋ね下さい。
『間違いだらけの日本酒選び』
~日本酒を三倍おいしく楽しむ方法~の一部をご覧いただけます。
メールマガジン
毎月、おいしいお酒が入荷しております。特に、正式に発表できない情報は、メルマガ会員(無料)様に優先的にお知らせいたしております。
特定商取引に関する法律に基づく表記
| 販売業者 | 有限会社 池田屋酒店 |
|---|---|
| 運営統括責任者 | 池上 徹 |
| 所在地 | 〒330-0844 埼玉県さいたま市大宮区下町1-48 |
| TEL | 048-641-0272 |
| FAX | 048-650-2819 |
| メール・アドレス | tetz542@jcom.home.ne.jp |
| 商品代金以外の必要料金 | 商品の代金の他に送料が必要です。 また、梱包用の箱代が必要な場合があります。 代引き決済をご希望の場合は代引き手数料が必要となります。 |
| 申込の有効期限 | お客様へのご連絡不通の場合、ご注文より1ヶ月とさせていただきます。またお客様からのキャンセルの場合はその時点とさせていただきます。なお、商品発送後のキャンセルはご遠慮ください。 |
| 不良品 | お客様よりの返品後良品と換えさせていただきます。 |
| 販売数量 | 特別に表示の無い場合は制限なし |
| 引き渡し期限 | ご注文後、約1週間以内に発送させていただきます。 またご注文日より10日以内の日時の指定が可能です。 |
| お支払い方法 | 郵便振込み。銀行振込。 |
| お支払い期限 | 商品到着後1週間以内でお願い申し上げます。 |
| 返品期限 | 納品後1週間 |
| 返品送料 | 不良品の場合は弊社負担。それ以外はお客様のご負担。 |
アクセス
大きな地図で見る JR大宮駅東口を降りて右折。 そのまま南銀座を直進すると左側に「ラーメン二郎」さんが見えます。 その先に5F建てのビルが左に見えますので、その手前の路地を左折してください。
鷹勇・純米吟醸山田錦物語
平成9BY(*)から、当店では鷹勇・大谷酒造の坂本杜氏にお願いして、当店のオリジナル「純米吟醸山田錦」を毎年、タンク一本だけ造ってもらっています。 この年は、山廃造りを復活させ、それだけでも忙しいのに一度造ったお酒が気に入らないから、といって新たに造り直していただきました。
それから毎年、秋になってこのお酒がやってくるのが楽しみです。
ここ数年は、あまりにも早く品切れしてしまいます。秋に売り出して、翌年の春先には完売してしまうほどの人気商品になりましたが、売り出したばかりの頃は、鷹勇自体がほとんど知られていなかったせいか、なかなか売れずに困ったこともありました。
しかし、いくら売れなくても、これほどの思いの詰まった、そしてなにより、これほどの品質のお酒をオリジナルのお酒として販売出来ることが嬉しくて、無理しながらも毎年お願いしていました。
ことの発端は、あるお客さんの一言でした。
私の古くからの友人でもある郡山の平野屋さんのお酒の会に出た彼は、平野屋さんオリジナルの鷹勇を飲んで、あれはたいへんおいしかった。ついては、あれ、なんとか仕入れられないか? などと言いやがるんですね。あれは平野屋さんと坂本杜氏の話し合いによって出来たお酒。おいそれと、それ下さい、なんて言えるわけないじゃないか!
でも、このことはず~っと気にかかっていました。 確かにあのお酒は素晴らしい。うちも坂本杜氏に、同じようにオリジナルのお酒を造ってもらいたい。ここ数年、ずっと考えていたことです。
次に蔵に行ったら、杜氏にそれとなく頼んでみようかな~、でもうちなんかじゃ、まだ早い! って叱られるかな~? 鷹勇はずっと扱ってきたけど、それほど売れるわけじゃないし、売れ残ったら杜氏に悪いし・・・
で、その翌年、蔵を訪ねた時に地元の若い酒販店の息子さんがちょうど蔵に来ていました。 全く初めての顔合わせではなかったので、彼といろいろと話している時に、坂本杜氏にオリジナルをお願いしようかどうしようか迷っているんだよね、という話をしたのです。
でも、まだ直接杜氏の顔を見ると、踏ん切りがつきませんでした。
それで、二人で蔵の中を回っている時に、その彼が坂本杜氏に、「池田屋さんがオリジナルのお酒、造ってほしいそうですよ」とぽろっと言うではありませんか! え~っ、お前が言うか!? と一瞬思ったけれど、もう後の祭り。あ~、なんて言われるんだろ・・・と思っていたら、すんなりと、
「ええですよ。というか、もうそろそろ造らにゃいけん時かもしれませんね」とおっしゃってくれるじゃありませんか。
もう感謝感謝! こんなにあっさりと引き受けていただけるとは思ってもいませんでした。 あ~、値段も安いし、仕切りも安いけど、その品質に惚れ込んで鷹勇を売り続けてて良かった~! と思った瞬間でした。
「じゃあ、どんなお酒にしたいか一年かけてじっくり考えますので、来年の造り(平成9BY)からお願いします」ということで、その時は帰宅しました。 で、実はこの時、例のお客さんも同行していたのです。
いや~、なにがきっかけになるか分からないもんだね~。 来年の造りは3~4回、鷹勇に行かなくちゃなんないよな。 俺は店があるから、Kさん(そのお客さんの名前)代わりに見てきてよ。 う~ん、それじゃ有給休暇とるかね。 な~んて会話で羽田に向かう飛行機の中は盛り上がりました。
そのKさんも含めて、当店のうるさいお客さん達の意見も聞きながら、だんだんとオリジナルのお酒のイメージを固めて行きました。
まず、お米は山田錦。精米歩合は50%の純米吟醸。そして酵母はスタンダードな9号酵母。香りばかりが強いような酵母ではなく、味と香りのバランスの良い、スタンダードな9号。
そして中汲みだけを瓶詰めせず、全部一緒にしてもらう。 これだけは決めて、あとは坂本杜氏にお任せしよう。それで、どんなお酒になったとしても、全部引き取ろう。そう考えが決まりました。
ラベルもパソコンで作って蔵に渡し、裏貼りの文章も考えましたし、杜氏達が造りに入る前に、おおまかなスペックだけは希望を伝えておきました。 そして翌年の冬、また再び鷹勇を訪れました。
坂本杜氏に、「おやっさん、一応、前にお伝えした通り、山田錦の50%精白で、酵母はスタンダードな9号、ということでお願いします。後は・・・」 と坂本杜氏は、「後は全部任せて下さい。ええ酒造りますけん。」 「よろしくお願いします!」
なにせ、あの坂本杜氏のこと。素晴らしいお酒を造り上げてくれるに違いない。 期待に胸はふくらみました。 鷹勇も、地方の酒蔵ゆえに、ご多分に漏れず、大手メーカーの下請けのような酒造りも長く経験されてきたそうです。 「だから、アルコール度数、日本酒度、酸度、指定してくれれば、全部その通りのお酒、造れますけん」とおっしゃっていました。
「一度×××の製造部長がいらした時に、うちの麹を見て、素晴らしい、うちもこんな麹を出したいものだ、と言っておられましたよ」
それほどの腕前の杜氏です。全幅の信頼を置いてお任せしました。
そして出来たという知らせを待っていたのですが、これがなかなか来ない。 いつもだったら3月初旬には搾っているんだけどな~ 3月中旬になっても連絡が無いので、心配になって蔵に電話して坂本杜氏に聞いてみたら、「いや~実は一度造ったけんど、どうも気に入らんから、もう一度造り直しちょるけん、もうちょっと待ってください」とのこと。
うっひゃ~! なんてこったい!! 今年は久々に山廃の純米吟醸と純米酒を復活させて、それだけでも忙しいだろうに、わざわざ造り直してくれるなんて!!! 電話口で言葉に詰まって、「有難うございます!」と、それしか言えませんでした。電話を握りしめたまま、最敬礼をしてしまいました。
そしてそれから約一ヶ月後。 坂本杜氏から「出来ましたけん、まずはサンプル送りますわ」とのご連絡をいただきました。 どういうわけか、Kさんを始め、うちのお客さん達はこういう時には野生の嗅覚で嗅ぎ付けてくるんですよね。
「そろそろじゃね~の?」 「来たら、みんなで飲もうぜ」
はいはい。ちゃんとお披露目いたしますよ。自分一人で味わったりしませんから。 ということで、当店のディープな鷹勇ファンに声をかけてお披露目飲み会を開きました。 どきどきしながら栓を開けて、みんなのお猪口に注いで、自分のお猪口にも注いで、全員で一斉に飲み込んで・・・
うお~っ! という叫び声。言葉にならない雄叫び。 みんなが口々に
「すっげ~! なんだこれ!!」 「うんめ~! まださすがに固いけど、でもうんめ~!」 「やったじゃん、池田屋さん。こんな凄い酒造ってもらって良かったね~」 「俺、とりあえず10本予約!」 「あ、俺も俺も!」
みんなが一斉にしゃべりだすので、その場はしばらく騒然としてしまいました。 鷹勇を扱いだして7年。とうとうオリジナルのお酒が出来上がりました。 自分の店のオリジナルとして、これほどのお酒を造っていただいた坂本杜氏には本当に感謝しかありません。 それからは毎年タンク一本のみ造っていただいています。
追伸
そして平成19年をもって坂本杜氏は杜氏を引退され、顧問となられました。ですので、この「鷹勇・純米吟醸山田錦」も平成19BYで販売を終了させていただきます。
後任の曽田杜氏も、昔から坂本さんと共に酒造りをされ、長年鳥取市の酒蔵で杜氏として活躍された大杜氏です。けっして、曽田杜氏の腕を信頼しないわけではありませんが、このお酒は、坂本杜氏の腕に惚れ込んでお願いして出来たものです。
寂しい気持ちが無いわけではありませんが、これがけじめだと思っています。長いような短かったような10年間でした。御陰さまで順調に売れ続けていますが、これも限りがあります。ご希望の方はお早めにお願いいたします。
*BYとはBrewery Yearの略で、醸造年度のことです。ですので、この場合の平成9BYということは、平成9年の7月1日~平成10年6月30日までに造られたお酒、ということになります。


