藤井酒造のご紹介
ここ藤井酒造は、広島県竹原市。つまり、竹鶴さんのすぐ側にあります。杜氏を勤めるのは、この蔵の次男、雅夫さん。以前、この蔵におられた長崎杜氏の薫陶を受け、まだ若いながらも杜氏としての重責を担っています。
寡黙ではにかみ屋。非常に謙虚な好青年ですが、蔵仕事をしている時は、その眼差しに一種の気迫さえ感じます。
その雅夫さん達の造るお酒が、2年前頃から、がらっと変わりました。どのお酒もシャープな味切れがありながらも、ふわっと柔らかく膨らむ。派手ではないが、上品な吟香もあります。とはいえ、香りで引きつけるようなタイプのお酒ではありません。
それに、山田錦をはじめ、八反錦、備前雄町、千本錦等、さまざまな酒米を使い分けて、それぞれに楽しめる味わいを造り出したのです。
今年(平成16年)の春、甑倒しの終わった頃を見計らって蔵へお邪魔させていただきました。甑倒しが終われば、雅夫さんも、それほど忙しくはないだろうと思ってのことです。
そこで、雅夫さんから色々な改善点などをお聞きして、それで私なりに、酒質が変わった理由が判明しました。簡単に言えば、蒸米が変わったことでしょうか。やはり上原先生の「一に蒸米、二に蒸米、三に蒸米」なんですね。改めて、蒸米の重要性を感じさせられました。
明治四十年の第一回全国清酒品評会で全国第1位を受賞した名誉ある銘柄「龍勢」。このラベルが貼られて出されるお酒は、純米酒ばかりです。その中でも蔵元、杜氏が納得出来るものにだけ龍勢ラベルが付けられるそうです。確かに、龍勢のお酒は、どれをとっても外れが無い。ただし、開けたての味のまろやかさに騙されてぐいぐいと飲んでしまうのは勿体ない。二週間前後、ちびちびと味の変化をお楽しみ下さい。きっと新たな発見が出来ることでしょう。
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