矢野酒造のご紹介
この竹の園、矢野酒造さんとは、平成14byからのおつきあいです。
酒造業界にいる、古くからの友人の紹介でした。
「ベタ甘全盛の佐賀県に、お前さん好みの、すっきりとした切れの良い酒を造る酒蔵があるから、一度行ってみないか」と言われ、その年の九州行きのスケジュールを急遽組み直して佐賀県鹿島市まで行ってきました。
さっそく搾ったばかりの新酒をきき酒させてもらうと、確かにすっきりとした切れの良い味わいで、私好みです。しかし、思いっきり渋い。堅い。これは、熟成に時間がかかるな〜。
で、矢野社長にいろいろと話しを聞いてみました。
「巡回の先生から、あんた本当に良い酒を造りたいなら、この本を読みなさい、と言われたのが上原先生の『純米酒と私』なんです。さっそく読みましてね、杜氏と相談して、今までと全く違う酒造りを始めました」とのこと。
それが一年前のことだ、というので驚きました。たった二造りで、これだけのレベルの酒を造ってしまうとは・・・でも、熟成は遅いよね、と思いました。そして、想像通り、熟成は遅かったです。翌年の春頃になって、やっと開いてきましたが、その頃には蔵にもほとんどお酒が残ってませんでした。
で、平成15byの出来具合を確かめに、今年も蔵へ行きました。
多少は余裕も出来てきたのでしょうか。昨年のようにガチガチではなく、ふわっと柔らかく、しかし、一本筋の通った味わいになっていました。恐るべし、矢野酒造。
三造り目で、これほどの酒を造ってしまうとは・・・
その酒造りの陣頭指揮をとっておられるのは、地元の中村松男杜氏。この蔵ではまだ4年目ですが、酒造りの経験は三十年以上というベテラン。寡黙であまり喋りませんが笑顔の爽やかなナイスガイです。そして、社長自ら麹室に入るのも珍しいことです。酒造りの期間は、社長兼麹屋さんになるわけです。
ベタ甘のお酒が多い佐賀県では大変珍しいタイプです。これからの矢野酒造さんには注目してほしいです。

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