天穏 板倉酒造(島根県) |
天穏 板倉酒造の純米酒と酒蔵紹介
島根県は出雲市にある小さな酒蔵です。ここの杜氏さんは出雲杜氏の長崎さん。以前は、鷹勇で坂本杜氏と一緒に働いていたこともあり、坂本杜氏とは遠い縁戚関係になるそうです。
小柄な体からは想像もつかないタフさで、毎年、素晴らしいお酒を造り上げていらっしゃいます。以前、広島の龍勢・藤井酒造に赴任されている時に初めてお会いしたのですが、見るといつも体を動かしていらっしゃる。
もう少し休んでいればいいのにと思ってしまいます。
天穏の酒質は、まさにそんな長崎杜氏ならではの味わい。そのどれもが米の旨味はあっても、とてもシャープな切れの良さのある味わいで、多くのファンの心をつかんでいます。
しかし、そのどれもが、造りたてでは、ほとんど味が乗っていません。できれば1年以上経ってからのものを選択されることをお奨めします。
もし新酒であれば少なくとも一週間から十日は味がこなれてくるのに必要でしょう。しかし、一度変化していくと、どんどん味が変化していき、開けたての時とは全く違う表情を見せてくれます。
私はこれを「秘密の花園」とよんでいますが、この天穏の秘密の花園は、とんでもなく素晴らしい。是非、焦ることなく時間をかけて、秘密の花園を覗いてみて下さい。
また、ここの蔵で出荷管理を任されている岡田君にも一言ふれておきましょう。彼は教職の仕事が決まりかけていたのを蹴って、親の猛反対を押し切ってこの蔵に就職しました。
そんな岡田君が入ってから、天穏の酒質は安定しました。やはり造りと出荷管理は同程度の重要さを持っているのだと改めて感じました。
そんな岡田君には長崎杜氏も目をかけていらっしゃるようです。この師弟関係が長く続いてくれることを願っています。



