山形県の地酒。しっかりと力強く燗にしても崩れない。華もあり、のど越しも爽やか。

間違いだらけの日本酒選び
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山形県の地酒(純米酒)

山形県の地酒(米鶴酒造 米鶴酒造の酒蔵訪問


山形県の地酒(鯉川酒造 鯉川酒造の酒蔵訪問

羽越本線を余目駅で降りて車で10分ほど行くと、庄内平野のまっただ中にこの蔵はあります。 「夏子の酒」で一躍有名になった亀の尾というお米の原産地が、この余目です。

鯉川酒造の佐藤蔵元は、地元の米亀の尾で素晴らしい純米吟醸を造りたい、というのが念願だそうです。そのため、地元の篤農家と契約栽培し、また自分の田んぼでも亀の尾を栽培しておられます。蔵人さん達も、全員地元の方で亀の尾を栽培しておられるのも、強みの一つでしょう。 亀の尾の発見者、阿部亀治翁の子孫の方からも亀の尾をいただいているそうです。

そして、その一つの指標とも言えるお酒が、2年前に出来ました。「亀治好日」です。精米歩合55%の純米吟醸です。この蔵では以前から亀の尾を使った純米大吟醸も造っていましたが、私にはあまり評価できませんでした。もともと、亀の尾は飯米です。これを酒造用として使うには、なかなか難しいようです。 しかし、55%精白のこの純米吟醸にどのような技術を駆使したのか、私には判りませんが、この蔵の亀の尾の純米吟醸としては、一つの完成型ではないでしょうか。しっかりと力強く燗にしても崩れない。それでいて華もあり、のど越しも爽やか。

ですから、私は敢えて言いたい。亀の尾は大吟醸よりも、中吟が良い。 そして、美山錦50%の純米吟醸も、コストパフォーマンスは高いです。 蛇足を一つ。佐藤蔵元は大学で音楽を専攻していたので、作曲が得意で、JAZZピアノを弾きながら燗にした純米吟醸を飲んでは、その巨体を震わせています。 彼の作曲した「出羽燦々のテーマ」「こけこっこのテーマ」のテープが欲しい方は、直接蔵へお電話下さい。

鯉川 純米吟醸
鯉川 純米吟醸
純米吟醸酒 1800ml 2,625円
原料米 美山錦/精米歩合 50%
日本酒度 5/酸度 1.6
写真はイメージです。燗どっくりは含まれません 
美山錦50%精白の純米吟醸です。これはきちんと熟成させたものをお燗にすると、抜群のコストパフォーマンスです。柔らかく、しかもすっと切れていく味わい。旨いです。ただし、燗にして。冷やで飲んでも、それなりにおいしくは感じられるとは思いますが、やっぱり燗の方がよっぽどおいしいです。

鯉川 純米吟醸 亀治好日
鯉川 純米吟醸 亀治好日
純米吟醸酒 1800ml 3,150円
写真はイメージです。燗どっくりは含まれません 

亀の尾55%精白の純米吟醸です。鯉川さんのある余目で発見されて栽培された亀の尾。その阿部亀治さんの子孫の方が造っておられる亀の尾を使っています。ともすればデレ〜っとしやすい亀の尾を、よくぞここまできれいな味わいに仕上げたものだと思います。ふくよかな米の味はありますが、それが決してもたつかない。シャープな味切れになっています。でも、やはり燗でしょう、これは。お燗にすれば、もっと味もふくよかに広がってきます。いろんな料理に合わせられると思いますが、私はシンプルに、山形の漬物と合わせるのが好きです。山形県は、本当にいろんなおいしいものがありますが、漬物も本当においしい。余目駅前の旅館に泊まった時など、新米の季節だったので、漬物とご飯だけで何杯でもお替わりできました。

山形県の地酒(羽根田酒造 羽根田酒造の酒蔵訪問

この蔵は山形県鶴岡市内、大山地区にあります。大山杜氏、という名がある位、この地方では酒造りが盛んでした。しかし、現在残っているのは4軒。その中でも一番小さく、そして一番古い歴史のある蔵です。 

羽越本線の大山駅を降りて町中をぶらぶらと10分ほども歩くと、「志ら梅」という看板のあるこの蔵に到着です。外から見たら、ただのしもた屋に見えますが、蔵の中に入ると、歴史のある旧家であることは一目瞭然です。分厚い漆喰の白壁に覆われた蔵が立ち並んでいて、現在ではここはお酒の冷蔵庫として使われています。 造りの規模からすれば広くて動きやすそうな蔵内に、これまた大きな甑があります。

この蔵で造りの先頭に立つのが、地元出身の安在正一杜氏。五十台半ばにして、上原先生から名人である、とのお墨付きが出るくらいの腕前です。 ここの酒は、とにかく渋い。絞ったばかりの時は焼酎かと思うくらい渋く、堅いのが特徴です。したがって熟成には時間がかかります。1年ではどうでしょう。理想を言えば2〜3年は熟成させたいものです。

よく「秋あがり」という言葉が使われますが、ここの酒に限って言えば、翌年の秋上がりがいいようです。 しかし、一度飲んだら忘れられない味。凛として、ほのかな吟香。口に含めば、たっぷりの吟味に酔いしれます。温度が低い時にはさほど感じなかった吟香も、品温が上がってくると、心地よく漂ってきます。 そして、曇り一つ無い味わい。

精米歩合50%台の中吟として、これほどの逸品は、私の知る限りでは、そう多くはありません。 まだ若く、これからも長く安在杜氏のお酒が飲めることは、一人の酒好きとして実に幸せなことだと思います。

羽前白梅 純米吟醸
羽前白梅 純米吟醸
純米吟醸酒 1800ml 3,567円
原料米 山田錦・美山錦 /精米歩合 50%
日本酒度 3/酸度 1.3
写真はイメージです。燗どっくりは含まれません 
ラベルには何も書いてありませんが、これ、原酒です。ですので、口当たりの良さに騙されてぐいぐいと飲むと、後からきいてきます。ただし、開けたてはおそらくまだ堅いでしょう。出荷される時期によっても多少、違いますが、二〜三年熟成されたものでしたら、室の中に置いておけば、数時間で開いてきます。当店のラインナップの中では、けっこう香りのある方だと思いますが、とってつけたような吟香ではありません。上品な吟香がふわっと鼻をくすぐります。口に含めば、口の中でぱ〜っと香りが広がります。飲み込んだ後はきれいに消えていきます。とはいえ、香りだけが売りのお酒ではありません。少し水を足して、ぬるめにお燗をしてみて下さい。原酒の重さと適当にとれ、上品な香りはそのままに、さらに飲みやすく、切れの良い味わいになります。
羽前白梅 純米吟醸 ちろり
羽前白梅 純米吟醸 ちろり (季節・数量限定品)
純米吟醸酒 1800ml 3,090円
山田錦40%・美山錦50%精白
写真はイメージです。燗どっくりは含まれません 
これは味、香りのバランスが非常に良いです。純米吟醸(原酒)ほど香りが立つわけではありませんが、より味幅があるので非常にバランスが良いです。「ちろり」という名前のとおり、ぬるめにお燗をして飲んでほしいです、これは。ふわっと吟香が立ち上り、旨味が広がります。ただし、季節限定品ですので、いつもあるとは限りません。
羽前白梅 純米原酒
純米酒 1800ml 3,059円
美山錦50%精白
 
羽前白梅 特別純米穂の香
特別純米酒 1800ml 2,548円
原料米 美山錦/精米歩合 60%
日本酒度 5/酸度 1.5
これは美山錦60%の特別純米。純米吟醸やちろりのような吟香はありません。開けたては堅いです。でも、これならではの味わい、旨味、味切れ、があります。これはお燗にして食中酒として楽しんでいただきたいですね。ちょっと濃い味付けの煮込み料理から、淡泊な湯豆腐のようなものまで、けっこう幅広い料理に合わせられると思います。


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